大反響御礼! 市川春子『宝石の国』PVアニメのメイキングを、制作のスタジオ雲雀全面協力のもと特別公開します!
2013/07/31 13:35
[アニメ] [アフタヌーンの単行本] [YouTube]
本日はPVをご覧いただいた皆様への感謝を込めて、制作を担当されたスタジオ雲雀さんに全面協力をいただいて、PVのメイキングを公開いたします!
フォスとシンシャのカットを例にとり、ひとつのカットが完成されていくプロセスをご紹介しちゃいます。白枠内のコメンタリーは、スタジオ雲雀のプロデューサー・須甲さんに書いていただきました。ぜひご覧ください!
フォスのカットができるまで
【C-61 フォス】 02:原画
原画にするとこうなります。綿毛のディテールをアップ(微笑)。髪の後ろに書いてある「②→③」(見えるかな?)は動画さんへの指示。原画②から原画③(この絵)の間を2枚で、こういう詰め方で割ってください、という意味です。
【C-61 フォス】 03:動画
動画です。赤や青や緑で線が引かれていますが、これを色トレスといいます。影やハイライトの部分を塗り分けるための線です。宝石たちの(特に髪の)表現は、動画さん泣かせの色トレスが多用されました。フォスはまだこれくらいで済んでますが、ダイヤさんときたらもう! もう!!(PVでお確かめください)
【C-61 フォス】 04:ペイント
塗ってみました。フォスのノーマル色です。アニメ表現では、同じキャラでもシーンが変わって照明(あかり)が異なれば、塗られる色も変わってきます。シンシャに助けられるシーン、ルチルの治療を受けているシーンなんかと比べてみてください。
【C-61 フォス】 05:完成
撮影しました。キラキラがつき、BGがつき、スムージング、ディフュージョン、フレアなどの効果が乗っています。セル素材を最大限に生かすために、日夜、撮影担当はAfterEffectを駆使しているのです。かっこいい! 撮影担当さん、お疲れ様でした!
シンシャのカットができるまで
【C-40 シンシャ】 01:レイアウト
シンシャはPV制作スタッフの間で、一番人気があったキャラクターです。
「だって泣いちゃうんだよ!?」「どんだけツンデレだっての!」……ツンデレだそうですよ、シンシャ。
【C-40 シンシャ】 02:原画
原画です。ネクタイや腕の影の付け方、レイアウトから大きく変わってますね。小さな×印が見えますか? これは「抜き」の指示です。マンガ原稿だとベタで塗り潰す指示になりますが、アニメでは逆になります。向こう側が見えているんですね。
【C-40 シンシャ】 03:動画
アニメ業界には「動仕で溶ける」という(イヤな)言葉があります。原画まではガンバって作っても、動画作業や仕上げ(ペイント)作業に十分な時間が確保できなかった結果、ダメなカットが出来上がってしまうという意味なんですが……今回のPVではそんなことはありません! 美麗動画、美麗ペイントをお楽しみください!
【C-40 シンシャ】 04:ペイント
シンシャの髪色も、今回苦労した点のひとつです。赤系の色味はやっぱ難しいですね……と監督も色彩設計担当者も言ってました。シンシャファンの皆様の、お気に召す仕上がりになっているといいのですが……。
【C-40 シンシャ】 05:完成
実はどのキャラクターも爪の色はさりげなく髪色と同系色にしています(瞳の色もそうなんですけど)。爪がハッキリ見えるカットが、たくさんは無いのが残念ですが……他のキャラも、探してみてくださいね。
メイキングのコメンタリーをじっくり読んだら、ぜひもう一度PVをお楽しみください! きっと新しい発見があるかも……!?